人間にも痴呆症があるように、わんちゃんにも痴呆があります。
これは家族が一番わかるのではないでしょうか。
徘徊するようになる、無駄吠えが多くなる、ご飯をあげてもあげても欲しがる、など。
いつもの様子と少しずつ違ってきます。
パティもたぶん痴呆による行動があると思います。
「老犬の介護」。今回は夜泣きについて書いていきますね。
人間だって夜泣きする
人間も生まれてしばらくは夜泣きしますよね!
って思えば軽いかなぁと。
物音がしたり、不安なんだもん。
パティもたまにですが、夜泣きをします。
徘徊とともに吠えます。
これが少し狂気じみてるというか…いつもの声の半音高いみたいな。
裏返った甲高い声で吠えてます。
本人に聞いたわけではないのでわかりませんが、暗い中パトロールして怖くなって吠えたのか、音に反応して吠えたのか。
それとも不安で吠えたのか…夢見たのか…
いろいろ考えますが、こればっかりはその時にもよるでしょうし、わかりません。
ただ、きっと不安だったり何かを伝えたいためにほえているんでしょうから、近づいて抱っこしたりポンポンしたりして落ち着かせていますが。
実はこれでもぜんぜんやめないこと、多いです…
元介護士をかじったわたしが、特別養護老人ホームに勤めていたときに得た知識や経験を少し入れると…
まず、最初に昼夜逆転が疑われます。うちのパティもそうですが、ほぼ1日寝て過ごしています。なので、かわいそうかもしれませんが何度か起こしてみてください。
たとえばご飯の回数を増やして1日数回起こすのも1つの手だとは思います。外の空気を吸わせてあげるのも良いでしょう。
次に考えられるものとしては、身体のどこかの不調です。要求といってもいいかもしれません。
病気やケガということや、同じ姿勢で寝ていることによって起きる床ずれや褥瘡(じょくそう)などです。
寝たきりのワンちゃんは、寝返りも上手にできない子もいます。体勢を変えたり、クッションなどをあててあげるだけで夜泣きがなくなることもあります。
あと1つ考えられることとして、食事の要求もあるかもしれません。
人間の認知症を簡単にチェックするのに、「昨日の晩ご飯は何を食べましたか?」と聞くことがあります。
(いま自分で何を食べたか考えましたか?)
犬の欲求って、食事・睡眠・お散歩(外出)じゃないですか?
特にご飯やおやつって人間でもすごく楽しみですよね!
食べたことを忘れてしまったり、空腹感がわからなかったりすると食欲って異常に湧いてしまいますよね。
たとえばスープやミルクなど、少しあげることで解消されることもあります。
どうしてもという場合は、獣医師と相談してお薬を処方してもらうのも一つの手ではありますが。
夜泣きは要求吠えかなぁと思いますが、やはり安心感を与えてあげると落ち着くでしょう。
家族を守ること
わんちゃんって、ほとんどが家族を守ろうと小さな体で威嚇したり吠えたりしますよね。
パティがうちに来たときに最初に思ったのは、「犬らしい犬だなぁ」でした。
いろんな音に敏感に反応し、普段は近くにいませんがかまって欲しいときはリクさえ押しのけて一番良い位置に来ます。
なでて欲しい場所を自分が移動してなでさせ、散歩もリードを引っ張らないし吠えもしない。
ちょっとネコっぽいですが、かわいくて賢い子だとすぐわかりました。
…リク(先住犬のミニチュアダックスフンド)とは明らかに違いました…
吠えると威勢がいいよ!
一番身体が小さいのに、一番頼りになるパティ。
知らない人が家に来ると、前に来て吠えていました。家族を守ってくれていたんだよね!
その頃の威勢の良さというか、それを思わせるような興奮した様子で夜泣きをします。
夜だけではなく、日中もたまに興奮して急に吠えています。
夜じゃないから夜泣きではないですが…
やはり同じように抱っこしたり、身体をポンポンすることで解消することが多いです。
わたしたちより小さな体で、わたしたちを守ろうとしてくれるなんて健気ですよね。
そばにいるからね
育児書(育犬書)とか愛犬の本とか、情報を取り入れるには本やネットで数多くありますが、正解なんてないです。
だって人それぞれ違うように、わんこもそれぞれ違うんですもの!
縁あってうちに来て、家族になって歳を取る。
生活も家庭によってそれぞれ違いますよね。
パティはうちに来るまでに、いろいろ経験したかもしれません。
ただそれを全部知ることはできません。
うちに来た以上、うちの子だし家族だしどこの誰の子でもないです。
パティは歳を取って、1日のほとんどを寝て過ごします。
ホントしっかり眠っています。寝顔がホントにかわいくて、見てて飽きないです。
安眠妨害しないでね!
老いによって視力や聴力・臭覚が低下すると、犬の本能としては当たり前ですが十分ではないのですごく不安だと思います。
わたしたちでも目が見えないだけで異常に不安になると想像がつきます。きっとそれ以上ではないでしょうか。
夜泣きはどうしてするのか、わたしたちはどうしたらいいのか。
完全な正解は正直わかりませんが、どの子にも共通なのは「安心感」なのではないでしょうか。
いままでいっしょに生活してきた家族だからこそ、この子がどうして欲しいのか・どう考えているのか、その子の性格が一番わかっている飼い主さんならなんとなくわかるのではないでしょうか。
まとめ
動物の介護は難しいです。言葉で言ってくれればわかるのですが、当たり前ですが話してくれません。
なので、老犬ホームを選択肢と考える方もいらっしゃることでしょう。それを否定はしません。
ただ、いっしょに生活してきた家族なら表情や考えていることがわかるのではないでしょうか。欲求を解消してあげれば夜泣きがなくなることもあります。
夜泣きに一番良いのは「安心感」です。
視覚・聴覚・臭覚が低下すると当たり前ですが誰でも不安ですよね。
いつまでも元気でいっしょにいたいから、飼い主さんもワンちゃんもストレスの少ない楽しい介護ライフを送りたいですね。
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